あおり運転(総合)

お盆の帰省ラッシュで事故が増える理由|渋滞・眠気・あおり運転を防ぐ注意点

お盆の帰省ラッシュで渋滞する高速道路と家族連れの車

お盆が近づくと、テレビやニュースで「帰省ラッシュ」「Uターンラッシュ」「高速道路で◯◯キロの渋滞」といった言葉をよく見かけます。毎年のことですが、「どうしてお盆になると、こんなに事故も渋滞も増えるの?」と感じたことはありませんか。

この記事では、むずかしい言葉を使わず、ふだん車を運転する人の目線で、お盆に事故と渋滞が増える理由・混雑のピーク時期・長距離運転で本当に気をつけたいことを、まとめてわかりやすく解説します。読み終わるころには、「なぜ増えるのか」と「どう備えればいいのか」がはっきりわかるはずです。お盆に車で出かける予定のある方は、ぜひ参考にしてください。

お盆の帰省ラッシュで事故・渋滞が増える主な理由

お盆に事故や渋滞が増える理由は、ひとつではありません。いくつかの原因が重なっています。まずは代表的な4つの理由を見ていきましょう。

お盆に事故と渋滞が増える4つの理由(車の増加・暑さ・疲れ・あせり)の図解

1:いつもより車の数がぐっと増える

お盆は、ふだんあまり運転しない人もふくめて、たくさんの人が同じ時期に一斉に移動します。車の数が増えれば、それだけ「ぶつかるきっかけ」も増えます。

しかも、慣れない道を走る人や、久しぶりに長い距離を運転する人も多いので、道路全体の流れがいつもと変わります。「まわりが急に車だらけになった」と感じたら、いつも以上に車間をあけて走るのが安全です。

2:暑さで集中力が落ち、イライラしやすくなる

夏の運転でやっかいなのが「暑さ」です。夏の車内は、外よりずっと暑くなります。エアコンが効くまでの間や、渋滞で止まっている間は、体は自分で思っている以上につかれていきます。暑さが続くと集中力が落ち、ちょっとしたことでイライラしやすくなります。

このイライラが、前の車に近づきすぎたり、無理に追い越したりといった、いわゆる「あおり運転」につながることもあります。「自分は大丈夫」と思っていても、暑さは気づかないうちに気持ちを短くします。暑い日ほど、ひと呼吸おいて落ち着くことが大切です。

3:長い距離・長い時間の運転でつかれる

実家まで何百キロ、という長い距離を一気に走る人も少なくありません。ふだんは近所しか運転しない人が、急に何時間も運転すると、体は思った以上につかれます。休憩をとらずに走り続けると、知らないうちに集中力が切れていきます。

こわいのは、「気づいたら一瞬、意識がとんでいた」という状態です。これは眠気のサインで、事故に直結します。「まだ大丈夫」と思っているときほど、あぶないと考えてください。

4:渋滞による「早く着きたい」というあせり

渋滞にはまると、「予定より遅れる」「早く着きたい」という気持ちがどんどん強くなります。このあせりが、車間をつめたり、すき間に無理やり入ろうとしたりする運転を生みます。

時間に余裕がないほど、人はあぶない運転をしやすくなります。あせりは事故とあおり運転の大きな原因です。

お盆に多い事故・渋滞のパターン

ここでは、お盆の時期にとくに起こりやすい事故や渋滞の場面を紹介します。「自分も同じことをしていないかな」と思い出しながら読んでみてください。

1:渋滞中の「わき見」による追突

渋滞で止まったり進んだりをくり返すと、つい気がゆるみます。スマホをちらっと見たすきに、前の車が止まっていて追突——お盆のように車が多い時期は、こうした渋滞中の追突に特に注意が必要です。渋滞中こそ、前の車から目をはなさないことが大事です。

渋滞中にスマホのわき見で前の車に追突しそうになる運転者と車間距離の目安

2:長距離運転による居眠り

高速道路はまっすぐで景色が変わりにくいため、つかれていると眠気におそわれます。時速100キロで走っていれば、ほんの数秒目を閉じるだけで数十メートルも進んでしまいます。「少しだけ」が大事故につながります。

長距離運転中に居眠りしそうな運転者と居眠り運転を防ぐ安全運転のポイント

3:遊んだ帰り道の「気のゆるみ」

じつは、行きよりも帰り道のほうが事故が起きやすいと言われます。遊びつかれと、「あと少しで家だ」という油断が重なるためです。とくに夕方は、太陽がまぶしくて前が見えにくくなる時間でもあります。家に着くまでが運転、と考えておきましょう。

4:夏休みの子どもの飛び出し

お盆は夏休みの真っ最中です。住宅街や観光地のまわりでは、子どもが急に道路へ飛び出してくることがあります。ボールを追いかけたり、家族とはぐれたりと、子どもは大人が思わぬ動きをします。人や家が多い場所では、「いつでも止まれるスピード」まで落として走ると安心です。

住宅街で道路に飛び出してくる子どもと運転席からの視点

お盆の高速道路で特に注意したい場面

高速道路には、お盆のような混雑時に、とくに事故が起きやすい場所があります。次の4つの場面では、いつも以上に気をつけましょう。

  • 合流(ごうりゅう):本線に入ってくる車と、走っている車とのスピードの差が大きく、無理な割り込みが起きやすい場所です。
  • 車線変更:渋滞でイライラしていると、確認が雑になりがちです。変える前に、必ずミラーと目で確認しましょう。
  • サービスエリアの出入口:減速する車と走り続ける車が混ざり、追突が起きやすい場所です。
  • 渋滞の最後尾:カーブの先などで急に渋滞の最後尾があらわれると、追突につながります。早めにブレーキランプで後ろの車に知らせましょう。

長距離ドライブで注意すべきポイントとよくある誤解

長距離のドライブには、「これくらいなら大丈夫」と思い込みがちなポイントがいくつかあります。まずは、よくある誤解から見ていきましょう。

「高速道路は一般道より安全だから大丈夫」?

たしかに高速道路は、信号も歩行者もなく走りやすい道です。でも、スピードが速いぶん、一度事故が起きると大きなケガにつながります。「安全な道」ではなく「ミスがゆるされにくい道」と考えたほうが、気がひきしまります。

「渋滞中ならスピードも出ていないし安全」?

スピードが遅いので油断しがちですが、止まる・進むをくり返す渋滞は、追突がいちばん起きやすい場面です。スピードが遅くても、わき見をすれば事故になります。

「早く出発すれば混雑を避けられるから安心」?

早朝に出発すれば渋滞は避けやすくなります。ただし、その分、寝不足のまま運転することになりがちです。強い眠気がある状態での運転は、判断が遅れやすく、とても危険です。早く出るなら、前の日にしっかり眠っておくことがセットだと考えてください。

長距離運転で意識したい4つのこと

  1. 2時間に1回は休憩する:眠気やつかれは自分では気づきにくいものです。時間を決めて、こまめにサービスエリアで休みましょう。
  2. 出発前に車をチェックする:タイヤの空気の入り具合、ガソリン、エアコン。夏は特にタイヤがパンクしやすいので、ひびや空気不足に注意します。
  3. 時間に余裕をもって出発する:「早く着きたい」というあせりが、あおり運転や無理な運転のもとになります。
  4. しっかり暑さ対策をする:飲み物を用意し、車内を適度に冷やします。暑さは集中力をうばいます。

出発前に確認したいチェックリスト

長距離ドライブの前に、次の項目をさっと確認しておきましょう。準備しておくだけで、トラブルの多くは防げます。

  • タイヤの空気の入り具合(夏はパンクしやすい)
  • ガソリンの残量
  • ETCカードの差し忘れ
  • 飲み物(水分補給用)
  • 眠気対策(ガム・仮眠をとる予定)
  • 子どもの暑さ対策(飲み物・ぬれタオルなど)
  • ドライブレコーダーの録画確認
  • その日の渋滞予測のチェック

まとめ

お盆に事故と渋滞が増えるのは、次の4つが重なるからです。

  • 車の数が一気に増える
  • 暑さでつかれ、イライラしやすくなる
  • 長い距離・時間でつかれる
  • 「早く着きたい」というあせりが生まれる

むずかしいことではありません。時間に余裕をもって、こまめに休憩する。たったこれだけで、多くのトラブルは防げます。

そして、もしまわりにあぶない運転の車がいても、決して張り合わないこと。きょりをとってやり過ごすのが、いちばん安全で、いちばん賢い対応です。今年のお盆も、あせらず・落ち着いて、安全に帰りましょう。

筆者の体験談

以前、お盆の帰省で「もう少しで着くから」と休憩を後回しにしたことがあります。渋滞を抜けたあとに一気に眠気が来て、サービスエリアに入る判断が少し遅れました。それ以来、眠くなってから休むのではなく、「眠くなる前に休む」ようにしています。たったそれだけで、長距離運転がずいぶん楽になりました。

FAQ(よくある質問)

Q. お盆の渋滞のピークはいつ?

A. 一般的に、地方へ向かう「下り」はお盆前(8月10日〜12日ごろ)、都市へもどる「上り(Uターン)」はお盆明け(8月14日〜17日ごろ)にピークが来ることが多いです。年によって変わるので、出発前に渋滞予測を確認しましょう。

Q. 渋滞をできるだけ避けるには?

A. 混雑するお昼前後の時間をずらし、早朝や夜に動くと比較的すいています。ただし夜は眠気が出やすいので、無理は禁物です。

Q. 暑さ対策で気をつけることは?

A. こまめに水分をとり、車内を適度に冷やすことです。小さなお子さんやお年寄りが乗っているときは、特に注意してあげてください。

Q. お盆の運転中にあおり運転に遭ったら?

A. 相手にせず、スピードを一定に保ち、サービスエリアなど安全な場所に避難しましょう。ドライブレコーダーがあると、いざというときの証拠になり安心です。

Q. 子ども連れで長距離を運転するときの準備は?

A. 1〜2時間ごとに休憩をはさみ、子どもが飽きないように飲み物やおやつ、ひまつぶしのものを用意しておきましょう。後ろの席は温度が伝わりにくいので、車内が暑くなりすぎていないか、ときどき気を配ってあげてください。

根拠となる法令

  • 過労運転の禁止(道路交通法 第66条):眠気や疲れが強く、正常に運転できないおそれがある状態での運転は禁止されています。
  • 車間距離保持義務(道路交通法 第26条):前の車との間に、急に止まっても追突しない距離をあけることが義務づけられています。
  • 安全運転の義務(道路交通法 第70条):ハンドルやブレーキを確実に操作し、まわりに危険をおよぼさない方法で運転する義務があります。
  • 妨害運転罪(いわゆる「あおり運転」):車間を極端につめる、無理な進路変更をするといった行為は、妨害運転罪として重い罰則の対象になります。

参考リンク

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参考になる外部サイト(公式・公的)

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