高齢者ドライバーが増え、道路上で「四つ葉のクローバーのようなマーク」を見かける機会も多くなりました。
では、70歳以上の方は必ず高齢者マークを付けないといけないのでしょうか?
この記事では、一般ドライバーの視点から、道路交通法を根拠に「義務かどうか」「罰則はあるのか」「実際のメリットは何か」を丁寧にまとめました。
目次
- 高齢者マークは義務?道路交通法の位置付け
- 付けないと違反になる?罰金は?
- 高齢者マークを付けるメリット
- 逆にデメリットや注意点は?
- よくある誤解と実例で学ぶケース
- まとめ
- 筆者の体験談
- FAQ(よくある質問)
高齢者マークは義務?道路交通法の位置付け
結論からいうと、高齢者マーク(高齢運転者標識)は70歳以上で義務ではありません。
つまり「付けなければ違反」というわけではないのです。
・70歳以上:装着は「努力義務」
・75歳以上で一定の認知機能低下が確認された場合:装着「義務」になる場面あり
・高齢ドライバーを保護する目的で定められた制度
道路交通法では「高齢者マークを付けるよう努めること」と書かれており、罰則はありません。
ただし、認知機能検査の結果によっては装着義務が生じるケースもあり、地域の交通安全講習でも強く推奨されています。

付けないと違反になる?罰金の可能性は?
通常の高齢者ドライバーがマークを付けていないだけで罰金になることはありません。
しかし、次のようなケースでは話が変わります。
● 義務になるケース
認知機能検査の結果、一定の認知機能低下が確認された場合、免許更新時に「高齢者マークの装着義務」が課されることがあります。
この義務が課せられた状態でマークを付けずに運転すると、違反となります。
● 他車が高齢者マークを妨害した場合は違反
意外と知られていませんが、道路交通法では「高齢者マークを付けた車への幅寄せ・割り込み」を禁止しています。
こちらは罰則があり、違反すると反則金が発生します。
義務付けられているドライバーを除き、マーク未装着で摘発されることはない。

高齢者マークを付けるメリット
高齢者マークには意外と多くのメリットがあります。
一番大きいのは周囲のドライバーが配慮してくれる確率が上がることです。
- 後続車の車間距離が広くなる
- 合流・車線変更がスムーズになりやすい
- 駐車場でのトラブル回避につながる
- 運転時の心理的負担を軽減
特に高齢になると判断速度がわずかに遅れがち。
周囲の車が「少し配慮してくれる」だけで事故の確率は大幅に下がります。

逆にデメリットや注意点は?
一方で、装着することで「狙われやすい」という声があるのも事実です。
SNSでは「煽られやすい」といった投稿も散見されますが、実際の調査では一部の事例にとどまります。
ただし、心理的には「目立つことで緊張する」という方も多く、運転の自信度によって感じ方が異なります。
最近ではマグネット式で簡単に付け外しができるため、
市街地だけ付ける・夜だけ付けるなど柔軟な使い方も選択肢です。

よくある誤解と実例で学ぶケース
● 誤解①:付けていると過失割合が不利になる?
これは完全な誤解です。
事故の過失割合は「運転行動」で決まり、高齢者マークの有無は一切関係ありません。
● 誤解②:高速道路では付けないほうがよい?
高速道路での使用も認められており、付けて問題ありません。
ただし、周囲がより速い速度で走行するため、合流時の注意は必須です。
● 実例:筆者の近所で起きたケース
近所の70代男性は、スーパーから出るときの右折で苦労していました。
ある日高齢者マークを付けてみたところ、周囲の車がスッと道を開けてくれたそうです。
「たったこれだけでこんなに変わるのか」と驚いたと話していました。

まとめ
・基本は努力義務で違反ではない
・認知機能低下が確認された場合は義務になることがある
・周囲の配慮が増え、安全性が高まる
・心理的には賛否があるが総合的にはメリットが大きい
筆者の体験談
実はうちの父(73歳)も最近まで高齢者マークを付けていませんでした。
理由は「まだ若い気がする」という、ある意味“年相応らしい”気持ちからです。
ところが、一度だけ駐車場で小さな接触トラブルに遭い、それをきっかけに装着をスタート。
すると驚いたことに、車間を詰められにくくなったのです。
本人は「気持ちが少し楽になった」と話していました。
高齢者マークは“弱さを見せる”ものではなく、“安全のための手段”なんだと実感した瞬間でした。

FAQ(よくある質問)
Q. 高齢者マークは70歳以上で必ず必要?
A. 努力義務であり必須ではありません。
Q. 付けていないと警察に止められる?
A. 義務が課されているケース以外は止められません。
Q. 高齢者マークを付けた車への嫌がらせは違反?
A. はい。幅寄せ・割り込みは禁止されており罰則があります。
Q. どこで購入できる?
A. ホームセンター・カー用品店・ネット通販で購入可能です。






