法律

進路変更のウインカーは何秒前?道路交通法と「3秒前」の根拠・違反の罰則まとめ

進路変更の合図は何秒前?「3秒前って本当?」実際の条文と守らないとどうなるか

運転中に進路変更や右左折をするとき、ウインカーをいつ出すべきか迷うことはありませんか?
結論:道路交通法に「3秒前」という明記はありません。 ただし、法令の趣旨と教習所の指導から、実務上は「進路変更は3秒前」が広く使われる安全の目安です。


進路変更時の合図に関する道路交通法の条文

道路交通法第53条「合図の時期」

道路交通法第53条は、進路変更や右左折などの際の合図について次のように定めています。

進路を変更し、左折し、右折し、転回し、又は徐行しようとする時は、あらかじめ、その行為をしようとする時期において合図をしなければならない。

つまり、「あらかじめ」が法律上のキーワード。具体的な秒数は規定されていません。

「進路変更は3秒前」という目安の理由

  • 法律の趣旨: 周囲に十分伝わるだけの余裕を持って知らせること。
  • 教習・実務: 教習所では「進路変更は3秒前」「右左折は交差点の30m手前から」と教わるのが一般的。
  • 安全工学的: 後続車が減速・車間調整できる最低限の時間として3秒が実務目安になっている。

なぜ進路変更の合図は必要なのか

周囲のドライバーと歩行者への情報提供

ウインカーは自分のためではなく、周囲に次の行動を知らせる合図。急な進路変更は後続車を驚かせ、追突・接触のリスクを上げます。

事故・トラブルの予防

早めの合図により、他車は速度・車間を調整できます。「3秒前」はそのための最低限の余裕と捉えましょう。


進路変更の合図を怠った場合の罰則

合図不履行違反の点数・反則金(例:普通車)

  • 違反点数: 1点
  • 反則金: 6,000円

軽微に見えても、事故に発展すれば重大な責任を問われます。

重大事故につながるケース

合図なしの進路変更で二輪車・後続車と接触する事例は少なくありません。高速道路では特に危険度が上がります。


実際の運転で気を付けるべきポイント

高速道路での進路変更

  • 速度域が高い=3秒より早めの合図を意識。
  • ミラー → ウインカー → 目視(肩越し)→ 車線変更の順を徹底。
  • ウインカーは変更が完了するまで維持し、完了後オフ。

市街地での右左折・車線変更

  • 信号交差点では交差点の30m手前から合図が基本。
  • 歩行者・自転車が多い場面は、早め+はっきりと。

タイミングと車間距離の両立

  • 秒数だけでなく、周囲の交通状況に合わせて余裕を持つ
  • 後続車との車間を十分確保し、相手に伝わるタイミングで。

進路変更の合図と「あおり運転」との関係

合図なし=割り込みと誤解されやすい

ウインカー無しの車線変更は、後続車から故意の割り込みと受け取られやすく、トラブルの引き金になります。

ドラレコが状況証拠になる

ドライブレコーダー普及により、合図の有無は映像で明確に残ります。正しく合図を出すことは自分を守ることにも直結します。


まとめ:合図は「3秒前」が目安。早め・確実・安全確認

  • 法令: 道路交通法は「行為をする時期にあらかじめ合図」。秒数の明記はなし。
  • 実務目安: 進路変更は3秒前、右左折は交差点の30m手前から。
  • 罰則: 合図不履行は1点・6,000円(普通車)
  • 運転のコツ: 状況に応じてより早めの合図+ミラー・目視の徹底。

参考:詳細は
警察庁公式サイト
も確認しましょう。


よくある質問

Q.「3秒前」は絶対条件ですか?

A. 法律の絶対条件ではありませんが、広く用いられる安全目安です。迷ったら早めに。

Q. 合図は何回点滅させればOK?

A. 回数の規定はありません。意図が明確に伝わるまで(進路変更完了まで)を意識しましょう。

Q. 住宅街など低速でも必要?

A. もちろん必要。低速でも歩行者・自転車に合図で意思を伝えることが事故防止につながります。