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“なめられる”って本当にあるの?女性ドライバーが感じる理不尽な瞬間

“なめられる”って本当にあるの?女性ドライバーが感じる理不尽な瞬間

「うわ、今の完全にわざとだよね……?」そう思った瞬間が、何度もある。
道を譲ったのに、会釈もなしに鼻先ギリギリを通り抜けられた時。追い越されたあと、わざわざ前に出てブレーキを踏まれた時。ウィンカーを出して車線変更しようとしたら、あえて加速してブロックされた時。

全部が全部、「女性だからなめられた」とは限らない。でも、そう感じざるを得ない瞬間は、現実にある。

「軽自動車に若い女」だと警戒される空気

私は30代女性。平日は徒歩と電車生活、週末にだけ車を使う、いわゆる“ライトドライバー”。しかも乗っているのは軽自動車。そうなると、ある種のドライバーにとっては“ナメていい対象”になるらしい。

車間を詰められる頻度は、明らかに多い。割り込みもされやすい。そして何より、譲ってもらえない。

たとえば片側一車線の合流ポイント。右ウィンカーを出して待っていても、後ろから来る車が速度を緩める気配すらない。一台でも入れてくれれば渋滞が緩和するのに、そういう理屈じゃない“感情的な拒絶”を感じることがある。

私の運転が未熟だからかもしれない。でも、隣に男性を乗せている時には、その“攻撃性”が明らかに減る。それに気づいた時、私はぞっとした。

知らないうちに勝負を仕掛けられている

ある日、少しスピードを上げて片側二車線の右車線を走っていたら、隣の車が並走してきた。抜かすでもなく、距離を保ったまま、横にピタッとつけてくる。チラッと横を見ると、運転しているのは30代くらいの男性。妙にこちらを意識しているような雰囲気だった。

別に競争してるつもりはない。私はただ、自分のペースで走っていただけ。

それでも相手は何かの勝負に持ち込んでくる。それが分かった瞬間、私はスッと左車線に戻った。戦うつもりは、ない。

ただ、こういう「無言の対抗意識」を向けられること自体が、すごく理不尽だと思う。自分は公道でバトルするために運転してるわけじゃない。

「下手」と「弱い」を混同される違和感

もちろん、運転技術に自信があるわけではない。駐車だって苦手だし、狭い道では慎重になりすぎる時もある。でも、それは「下手」なだけで、「なめていい相手」ではないはずだ。

なのに、道を譲ると「ほらやっぱり女は弱気だ」と思われているような気がすることがある。特に年配の男性ドライバーに多い。完全に主観だけど、後ろから煽られた率は圧倒的に“白髪交じりのセダン”が多い。

彼らにとって、こちらが「下手」だと「教育してやろう」くらいの感覚があるのかもしれない。その態度が、一番腹が立つ。

自衛のために運転がどんどん攻撃的になっていく

正直に言うと、最初の頃は私もビクビクしながら運転していた。「邪魔にならないように…」「下手だと思われないように…」とにかく目立たず、ミスせず、安全に。それだけを考えていた。

でも、ある時ふと思った。「なんで私ばっかり気を使ってるんだろう?」

道を譲らず、無理に割り込んできた相手にこちらが謝る。車間を詰められたら、怖くてスピードを上げる。悪くないのに、なんとなく“自分が劣っている”ような気にさせられる。

それに耐えかねて、気づけばこちらも攻撃的な運転を覚え始めていた。ウィンカーを出さずに素早く車線変更。信号待ちで前の車が出遅れたら、すぐクラクション。

そうやって「なめられないように」運転していた。

けれど、ある日ふと、ため息が出た。「こんな運転、したくてしてるわけじゃないのに」

本来の自分は、落ち着いて、丁寧に走りたい人間だった。それを押し殺してまで“強く見せる”ことに、何の意味があるんだろうと思った。

結局、一番守りたいのは自分の気持ちだった

それからは、意識的に運転スタイルを見直した。

  • 譲る時はちゃんと譲る
  • 自分のペースを守る
  • 煽ってくる車がいても、相手にしない

そう決めるのは、負けでも逃げでもない。「自分の心を荒らさないための選択」だと思っている。

なめられる?そう感じることは今もある。でも、そのたびに思う。

「私が気にしなければ、それはただの無意味な行動」

大事なのは、どう思われるかじゃなくて、どう運転したいか。自分の安全、自分の感情、それを第一に考えていい。

まとめ:「なめられる」現実を受け止めた上で

私は今も、運転が特別うまいわけじゃない。でも、道を走るたびに「今日は自分らしく運転できたか」を意識している。

理不尽な運転、無言の挑発、なめた態度。そういう現実は確かにある。けれど、それに過剰に反応して、自分を変えてしまう必要はない。

「なめられないように強く見せる」んじゃなくて、
「自分らしく冷静でいられる」運転を、私は目指している。

それが、自分にとって一番安全で、ストレスの少ないスタイルだから。